☆第12週の目標☆一つの意見だけを聞くことの危険
何度か指摘したように、論文を書くためには最低限の知識が必要です。
そしてその知識を料理して文章にするためには、箇条書きで整理されたテキストを参考にするよりは、もともと文章になっている論説文などを通じて知識を得る方が近道です。
ですから二次試験の勉強用には「国民生活」をはじめとした論説文を利用する人が多いですね。
関心のあるテーマについて新書などで情報収集される方もいらっしゃると思います。
その際に一点、気をつけたい点があります。
論説文には多かれ少なかれ必ず著者の思想が入っている点です。
(新聞の記事にも入ってますよ。NHKのニュースにだって入ってます。都合の悪いことは報道しないという形で)
一見客観的に見える新聞記事やニュースでさえそうなのですから著者の主張を述べるための論説文に意見が入っているのは当然のことです。
たとえば自分の専門の分野や得意分野であれば、論説文の内容に対して
「ここは違うな」
とチェックしながら読めるのですが、未知の分野や苦手分野では往々にして批判できるほど知識がありません。
それで、よほどひねくれた性格でない限り、論説文で紹介されている内容に納得し、説得されてしまうということが起こります。
たとえば「格差社会」の話題でよく登場するジニ係数の根拠となる調査は複数あります。
所得再分配調査が高めに出、国民生活基礎調査や全国消費実態調査では低めに出ます。
また、所得再分配前のジニ係数は当然ながら所得再分配後のジニ係数より高くなります。
ここで「格差社会」を否定する論者がわざと国民生活基礎調査のデータしか紹介しないケースがあります。
逆に「格差が開いた」と主張する論者が所得再分配前のジニ係数のみを問題にしていたというケースもあります。
自分の論点に整合性を与える資料をあえて選ぶということはある意味当たり前とも言えるでしょう。
ですから、自分の考えがまとまっていないテーマを勉強するときはできるだけ複数の論説文を比較する必要があります。
この学習に最適なサイトをご紹介します。
日本の論点
http://www.bitway.ne.jp/bunshun/ronten/
一つのテーマについて、対立する論点を持つ複数の論者が論じているため、効率的に複数の物の見かたを身につけることができます。
また、知識の整理として解説もついています(解説にも意見が入っていますが)。
本でも発売されていますが、ネットでは過去のものに遡って読むことができます。
なお、月額会員と1日会員がありますが、1日会員の方をお勧めします。
私は過去に月額会員に登録して、そのまま1年以上登録したままにして忘れていて巨額な費用(1万円くらい)をこのサイトに支払ってしまいました。
1日会員なら利用したその月のみの引き落としですから安心です。
なお、ノートを取る必要がある方にはこちらのソフトをお勧めします。
http://www.kamilabo.jp/copilite/index.html
「メモ帳」などと同じ機能のソフトですが、いちいち保存をしなくて良い点や、マーカーで塗る機能がついており大変使いやすいです。
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